1 回旋枝(Cx)
■ 左前下行枝に内胸動脈を用いた場合,もう1 本の内胸動脈は右冠状動脈よりも回旋枝に用いるべきである 【ClassⅡ a,evidence level B】.

 両側ITA使用例で,片方のITAをLADに使用し,もう一方のITAをCxに使用したCx群(RITA-LAD,LITA-Cx)または,RCAに使用したRCA群(LITA-LAD,RITA-RCA)の比較では,遠隔期(平均9.6年)の生存率がCx群93.1%,RCA群70.1%とCx群で有意(p=0.021)に良好であった.CCSC classⅠまたはⅡである比率がCx群94.6 %,RCA群91.6 % であった. この結果は,RCAよりもCxにITAを用いて再建した方が遠隔成績は良好であることを示している237)
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虚血性心疾患に対するバイパスグラフトと手術術式の選択ガイドライン
(2011年改訂版)

Guidelines for the Clinical Application of Bypass Grafts and the Surgical Techniques( JCS 2011)