2 技術料における問題点
まずCCABの技術料は“1本のもの”487,000円,“2本以上のもの”813,000円であり,したがってOPCABにおける技術料の“30%加算”分は“1本のもの”で
146,100円,“2本以上のもの”で243,900円である.
一方,OPCABで失う技術料としてCCABにおける“人工心肺技術料”の255,000円と“人工心肺を用い低体温で行う心臓手術麻酔の200%加算”がある.“人工心肺
技術料”のみで外科医に対する技術料の加算は吹きとんでいることがわかる.
L コード(L008)に属する麻酔料についてもう少し詳しく見てみると,全身麻酔の基本点数(円換算)は2時間までが61,000円,以後30分ごとに6,000円である.
これに,
“心臓手術の麻酔”では50/100加算
“人工心肺を用いる心臓手術(低体温で行う場合除く)”では100/100加算
“人工心肺を用い低体温で行う心臓手術または分離肺換気および高頻度換気法を併施する手術” では200/100加算
が附加される.もちろん加算は上記3つのうちのどれか1つが適用されるのみであるがCCABでは最大の200/100加算を適用し得ることになる.
虚血性心疾患に対するバイパスグラフトと手術術式の選択ガイドライン
(2011年改訂版)
Guidelines for the Clinical Application of Bypass Grafts and the Surgical Techniques( JCS 2011)