2 ロボット手術
1 内胸動脈剥離に対する手術支援ロボットの導入 2 グラフト吻合に対する手術支援ロボットの導入
【ClassⅢ,evidence level C】
 現在使用可能な手術支援ロボットは,da Vinci Surgical Systemに代表されるマスター・スレイブシステムを有する手術ロボットである.マスター・スレイブシステムとはコンソールに位置する術者が内視鏡画像をモニターで見ながらコントローラーを操作し,患者側のポートより挿入されたロボットアーム,鉗子を操縦するシステムである.これまでIntuitive Surgical社のda Vinci Surgical SystemとComputermotion社のZEUSが使用可能であったが,2003年7月Computermotion社がIntuitive
Surgical社に合併されてから現在ZEUSは製造中止となっている.da Vinci Surgical Systemは高解像度3次元画像を提供するだけでなく,鉗子は7 自由度を有し,さらに手の振りを縮尺する機能(motion scaling)や手振れ防止機能(motion filter)なども持ち合わせており,虚血性心疾患に対するロボット支援下手術でもその有用性
が報告されている674)-678)
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虚血性心疾患に対するバイパスグラフトと手術術式の選択ガイドライン
(2011年改訂版)

Guidelines for the Clinical Application of Bypass Grafts and the Surgical Techniques( JCS 2011)